2024年8月、米国国立標準技術研究所(NIST)は82の候補アルゴリズムに対する8年間の評価を完了し、世界初のポスト量子暗号標準を公開しました。これら3つの標準は、政府、企業、そしてBMICのようなブロックチェーンプロジェクトが量子コンピュータ攻撃から身を守るために使用すべきアルゴリズムを定義しています。
3つのNIST PQC標準
- FIPS 203(ML-KEM / CRYSTALS-Kyber):安全な鍵交換のための鍵カプセル化メカニズム。BMICがウォレット暗号化に使用している標準です。
- FIPS 204(ML-DSA / CRYSTALS-Dilithium):トランザクションやデータの認証に使用するデジタル署名アルゴリズム。
- FIPS 205(SLH-DSA / SPHINCS+):異なるセキュリティ仮定を持つバックアップ標準としてのハッシュベースデジタル署名。
なぜNIST標準化が重要なのか
NIST標準は世界的に採用されています。米国政府は機密通信にその使用を義務付けています。NATO、EU、主要テック企業(Google、Apple、Signal)はすべてこれらのアルゴリズムへの移行を進めています。BMICがNIST標準化アルゴリズムを選んだのは、それが利用可能な最高レベルのピアレビュー済み、政府認証済みの暗号セキュリティを代表するからです。
日本との関連性
日本の情報処理推進機構(IPA)と暗号技術評価委員会(CRYPTREC)もNISTの標準化プロセスを注視し、日本独自の暗号推奨リストの更新を検討しています。日本の金融機関や取引所にとって、NIST標準への対応は今後の規制準拠の鍵となるでしょう。
82アルゴリズムからの選定プロセス
NISTは2016年に公募を開始し、世界中の暗号学者から82のアルゴリズムが提出されました。4ラウンドの厳格な評価を経て、最終的に3つの標準が選定されました。この過程で、SIKE(同種写像暗号)やRainbow(多変数暗号)など有力候補が破られ、格子暗号の優位性が証明されました。
BMICはNIST FIPS 203(CRYSTALS-Kyber)を鍵カプセル化に実装しており、米国政府が機密通信に使用するのと同じ標準を採用しています。日本の投資家にとって、これは最高レベルの量子セキュリティが保証されることを意味します。